恋愛の条件
だからこそ----

何か証が欲しい、と思う。

左手の薬指にはめられたCartierのリングでは奈央の心にあいた隙間を埋めてはくれない。

無機質に輝くダイヤモンドは冷たく、何故か無償に寂しく感じる時がある。


「修一に何が不満なわけ?」


奈央自身わかっている。

修一が悪いわけではない。不満でもない。

傍から見たら羨むような幸せ。

ただ、その絵に描いたような幸せの中にいるはずなのに、不安な自分がいる。



ただ、その不安を埋めて欲しいだけ-----




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