恋愛の条件
身体を震わせて泣いていると、思いっきり強く抱きしめられた。

首筋に顔を埋め、甘い吐息が耳朶にかけられる。

ピクンと身体を攀じるも、腕の拘束を更にきつくされた。

そしてずっと求めていた言葉が囁かれる。




「奈央……愛している……」




そっと吐息を零すように、囁くように発せられたその言葉は、ズトンと胸に響く。

あぁ、心が泣くってこういうことを言うんだ。

きゅぅっと締めつけられる感覚に打ち震える。




「修、私も……私も愛してる……」



やっと、言えた。

心が温かくなる。

嬉しくて子供のように声を上げて泣きたくなる。

そう感じているのは修一も同じのようで、奈央を抱きしめる腕が少し震えていた。



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