恋愛の条件
「きゃぁ……っ」

修一の首筋に顔を埋める形になり、慌てて上半身を仰け反らせる。

「朝から元気だな……」

慌てる奈央とは対称的に、修一はのんびりと呟きながらゆっくり瞼を開ける。

「おはよ、奈央……」

その声は少し擦れ、目を細めてこちらに視線を流す、そんな些細な仕草に奈央の胸がきゅっとなる。

朝から色気がただ漏れだ。

まず、どうしてここにいるのか、ということを尋ねたかったが、耳元で朝から悩殺的な声で名前を呼ばれ、頭の芯がぼぉっとしてしまう。

「どうした?まだ酒が残っているのか?」

「…………」

回らない脳みそをフル回転させ、言葉を探す。


どうしてここにいるの?

どうやってここに来たの?

ここはどこ?

喧嘩……してたよね?


何から聞いていいか分からず、一人脳内パニック状態になっていると、唇をちゅっと吸われた。

「ん……」

「奈央、落ち着け。説明するから」

もう一度軽くキスをされ、その魅惑的な唇が離れた。

あぁ、説明なんかよりももっとキスをして欲しいのに、とつい思ってしまう自分を制し、じっと修一を見つめる。



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