恋愛の条件



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「「「かんぱ~い」」」

昨夜となんら変わらない女三人の飲み会。

ちょっと違うとしたら、いつもの居酒屋ではないことと、約一名のテンションが以上に高い。

まぁ、それが誰かは言うまでもない。

そのテンションの高い本人が、泥酔して迷惑をかけたお詫びにと、沙希と佐野を誘ったのだった。

今夜は、コーラーゲン鍋がおいしいと評判で美肌女子会には持ってこいの、銀座にあるしゃぶしゃぶ専門店。

蕩けるような豚しゃぶに、ぷるぷるコラーゲンスープの鍋、箸もすすめばトークも弾む。


「沙希も佐野さんも、昨日はごめんね。好きなだけ食べて、飲んで!今日は私の奢りだから♪」

上機嫌で沙希と佐野にビールを継ぐのは、昨夜は世界で一番不幸なのは自分だと泣き喚いていた奈央。

「ほんっとわかりやすいヤツ……」

「えっ?そ~お?」

「広瀬さん、黒沢さんと仲直りしたんですね?山下さんから聞きました。それにしても広瀬さん追いかけてくるなんて、黒沢さん素敵です」

奈央の笑顔に自然と佐野も嬉しくなる。

「ふふふ。愛よねぇ」

「顔がニヤけて気持ち悪い。昨日は修一が信じられない、謝らないってくだ巻いてたくせに」

沙希の口調は相変わらずキツいが、表情は柔らかい。

昨夜のことは沙希に感謝してもしたりない。

「沙希、ありがとう。沙希のおかげで仲直りできたわ。何だかんだ言って沙希は私の一番の理解者で味方なのよね」

奈央は素直に沙希に頭を下げた。



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