恋愛の条件
「ったく……」

「な、何……?」

何も言わず俯いたままの奈央を修一はじっと見つめたかと思うと、そっと抱き寄せた。

強引に腕をひくわけでもなく、そう自然に身体を触れ合わせるような抱擁。

「ちょ、ちょっと……修?」

「お前さぁ、そんな顔すんなよ……」

「………」

修一の広い胸にトンと顔を預け懐かしい居心地良さを感じる。

それでいて奈央の心臓はドクドクと破裂しそうな勢いで血液を全身に送り出す。

何か聞かれるかと思ったが、修一はそれ以上何も言わず奈央の頭を撫でてくれた。

子供のようにあやされ、奈央は何だか急に恥ずかしくなる。

修一から身体を離そうとした時、今度は強く抱きしめられた。


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