ボクらのオキテ
「蒼、は...?」


蒼の母親は、
瞼を伏せて首を振る。


「話せますか?」


「ちょっと待っててくださいね?」


蒼の母親が家の奥へ入っていく。


蒼を前にして、
俺は何を言えるだろうか。


ろくに喋ってもいなかった蒼と。


半年ほど、
無視をしてきたあいつと。


何を言っても良いのだろうか。
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