作品集・LOVE MELODY
課長は平静を装って欲望を理性で抑え込んだ。



「はい、わかりました」


私は課長から企画書を受け取った。


「誤解するな…お前とキスがしたくて、お前の企画がいいと言ったんじゃない。俺は本当にいいと思って上に推せると判断したんだ。自信は持て」



「はい」


私は他の人のように課長を嫌っていたけど、課長が皆の団結と士気の為に嫌われ者を演じていた裏側を知ってしまった。



「課長…少しずつ…皆にも優しく接してください…そうすれば…嫌われ者のレッテルも剥がれます…」


「そうだなっ…でも、まずはお前に好かれたい…」



「え、あ…課長…私は・・・」

課長って好きになればひたすら、猛牛のように突っ走るタイプらしい。

私は初めて接する男性タイプの課長に戸惑い、言葉も返せない。






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