天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅧ
「もしもし?こはく先生?」

『あ、雛菊さんですか?もう始めちゃってますか?』

少し恐縮そうなこはくの声。

『ごめんなさい、仕事がまだ片付いていなくて…僕や先生方は、やっぱり夕方からの参加になりそうです』

「ありゃあ、残念…疾風君のオードブルや、薊ちんのスイーツ美味しいのに」

『あはっ、それは惜しい事をしましたね』

電話の向こうでこはくがクスクス笑う。

『雛菊さん達が学園の桜を見に来る頃には、僕もすーと一緒に行きますから。手作りのお弁当持って行きますね』

「うんうん、奥方も栄養つけないとね」

二人笑い合って、雛菊は電話を切った。

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