はらり、ひとひら。


「椎名ー」

「はい」


…斜め後ろの空っぽの席。


えっと・・・、あ。

脳裏に、ミルクティー色の髪がふわりと浮かんだ。


いないの、神崎君だ─。



どうしたんだろう、となんだか気になって仕方がなかった。もう、師匠が妖の気配がするとか変なこと言うから…


妖にでも襲われたりしたんだろうか。それだったら大問題だ。


いてもたってもいられず、ホームルームが終わって教室から出て行こうとする矢野先生を引き止める。


「先生!待ってください。…神崎君は?」


「神崎?あぁ、休みだが連絡は何も来てないぞ。体調不良かなあ」


「…」


不安がよぎる。

< 91 / 1,020 >

この作品をシェア

pagetop