[完]大人の恋の始め方
「へぇー?いい声じゃん?」
そう言って、あたしの顔を見てニヤリとする。
「なっ…///優斗さっ……ふんんッ!!///」
今度首筋を舐められる。
ビクビクと身体が奮える。
そのうち、胸元に優斗さんの手が被さる。
「ちょっ……!!///」
優斗さんの顔を見れば、怖いくらいの冷たい笑みを浮かべていた。
………こんなの!!!
こんなの、優斗さんじゃないッッ!!!
怖いッッ
あたしは、知らず知らずのうちに、涙が出ていた。
「……やっ…やめて…優斗…さんッ……」
やっと言った言葉。
でも、優斗さんの冷たい表情は、変わらない。
「こんなのッ……優斗さんじゃ…ないですッ……」
「それは違う。杏里に合わせてたからだよ」
あたしに合わせてたからってナニ…?
「それは…今までの……優斗さんが偽物ってこと…?」
「まぁね。本当の俺は、こんなもん。よく、今まで堪えてたよ」
あたしは、優斗さんをまじまじと見つめた。
どういうこと?
何に堪えてたの?
「優斗さん……あの……」
「俺は、欲だらけの男だよ。あんな、優しい男じゃない」