さらば、ヒャッハー


「貰う、どケチ人間」


子河童といえば、秋月の手から骨をひったくり、川から山を下っていった。


冬月にしてみれば、あの生意気な河童を斬りたい衝動に駆られるも――ことの異常さに気づき、思わず身構えてしまった。


匂いだけでなく、音も。ゴゴっと重機が土をならしていくような音だ。


「まさか……!」


子河童の呼んだの意味を気付いた秋月が、冬月の腕を掴んで、近場にあった杉に身を隠した。


それぞれ少し離れた場所で、こちらに向かってくる音を覗き見る。


杉が何本か倒れ、鳥たちが飛び立つさまは一種の災害のよう。相当な大きさのものが動いているのがイメージできた。


文献によれば、野槌の体長というのは長さ15cm、横幅1mという随分とあべこべに見えよう体をしているはずだ。


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