さらば、ヒャッハー
些細すぎる恩恵だった。まあ、神様でも元がつくほどの力しかないのだから仕方がないか。
特にお礼を貰いたいからやったわけではない秋月にしてみれば、いらん礼だが、貰えるならば、この話を持ち出そうと溝出の頭を手に取り、野槌の前に出した。
「お礼はええどすから、この骨にかけた祟りを――」
「きいえぇぇぇぃあぁぁ!」
もう、本当に、情緒不安定なのづっちだ。怒ったり照れたり、最後には奇声ときた。
身をあげて、ぶんぶん左右に口を振る。舌についた唾液が杉の枝にびじょびじょと嫌な音を立ててまとわりついた。
「いぃやあぁぁ!」
「な、なんなんっ。野槌はん、いきなり――」
「兄さん、あぶないっ」