さらば、ヒャッハー
『奥さまとデートできるから』と言ってはいたものの、今回の行動に更なるメリットを藤馬は見つけたらしい。
――渉に周りが増える。
周りとは友人。
関係を持つものができるには信頼が欲しい。
付き合う時間もそうだが、手っ取り早いのが助けること。
恩を着せるだなんて渉は露ほど思ってないが、今回の一件で冬月たちは大きく渉の人間関係(周り)に近づいたことだろう。
助けたのは事実からすれば藤馬でも、あれだけ毛嫌いした相手に恩など覚えず、代わりに藤馬を連れてきた渉に礼でも覚えよう。
藤馬にしては願ったり叶ったり。
いっそ、本当に友達百人できればいいと思った。
何せ、渉はずっと一人。