さらば、ヒャッハー
怖がらせたと謝る渉だが、冬月たちには筋違いなことだった。
怖いではなく、警戒だ。
「呪われるやなんて、呪術師なんどすか」
魔法使いと聞いていたのに、呪術師となれば妖怪退治屋としてその存在がどれだけ危険か理解していた。
人を呪う者。
今の溝出が呪われているらしいが――ああ、だからそいつを紹介するのかと秋月は考えの浅はかさを改めた。
「冬月の友人たるわたるんはんを疑いたくはありまへんが、ほんまに、大丈夫なん?」
「大丈夫です。あなたたちを呪うメリットがない。あなたたたちが変な気を起こさない限り、絶対に何も起きませんよ」
変な気で渉が下目に秋月の刀を見る。秋月とて承知か、「人斬りはしまへんわぁ」と否定はしておく。