さらば、ヒャッハー
「だったら行きましょうか。歩きながら、詳しく話しますので」
再び歩く渉とついていく二人。
黒い靴底がかつかつ地を鳴らし、草履がかすかすと地を擦る。
「断りを入れれば、僕も魔法や魔術なんかよく詳しいわけではないので、これから話すことはあの人の口からの言葉になります」
渉は嘘などつかないが、魔法使いの言葉を持ってくるとあってはもしかしたら嘘が混じるかもしれない。小悪党な魔法使いの言葉など疑心が湧くが、知らないよりはいいだろうと話す。
「呪術師というよりも、あの人は“呪法師”という分野だそうです」
「じゅほうし……?」
「はい。呪術師が呪術を使うとしたら、あの人は“作ります”。生命についてのエキスパートだとか、世界という箱庭にいる奴ら全てを指先の糸で繋げるとも言っていましたかね」