さらば、ヒャッハー
「あ、あ゛あぁぁっ」
ないはずの右腕が激しく痛む。火石を叩きつけられたように熱く、神経全てがなくなった腕に向き、ないないと訴え荒ぶっているよう。
激痛、悶絶、絶叫。ごろりと転がる蜘蛛切りに続き、冬月も畳に伏した。
「どないしたんっ、冬月!」
ダンゴ虫らしく丸まる冬月の体を抱きながら、秋月は声をかけるも、痛みに溺れた意識に届きやしない。
「だーから言ったじゃん、この俺がー、わざわざー、『腕が飛ぶぞ』ってー」
間延びした声が挑発めいていた。こいつが冬月に何かしたとあえて分からせることはこれを狙ってか。
「貴様あぁぁっ!」
秋月もまた冬月とまったく同じことを、恨みという感情を加えてやろうとしていた。