さらば、ヒャッハー
藤馬が舌を出して、口を歪ませる。
一直線な馬鹿は好きだ、何せ、思い通りに動いてくれる。同じ末路と知らずに、さぞや潰れたカエルみたいな、笑っちまう無様を披露してくれんだから――
「……、あ?」
思い描いた、藤馬の筋書きが狂ったのはすぐだった。
刀を抜かずに秋月が止まる――いや、掴まれていた。
「兄さん、にい、さん……」
未だに痛みの淵をさ迷う冬月が、秋月の腰を抱く。
左腕だけで強く、求めるように。
それが自分の二の舞を恐れての制止か、ただ単に「痛い」と助けを求めることにせよ、秋月を止めるのは十分で。
「にい、さん、みぎ、て……、なくなってああ゛ぁっ。こんな、ぶざま……にいさんに嫌われたくない……、にいさん、僕、にいさんの、にいさん好きだから、みぎてないぼくで、好きでいて……っ」