さらば、ヒャッハー


「兄さんの手は煩わせまへんえ」


くらりと立ち上がった冬月に、一瞬、何をする気だと詮索した思考が出て、秋月の体は固まるも――冬月から漂う気配で、あることを思う。


「待ちぃ、冬月……!まさか野槌を――神様斬る気なんっ」


「そうどすえ。したら、祟りも消えますさかいに。術者が死ねば、何もかも元通り。また動く噛ませ犬を斬れますえ。兄さんの物は、僕がちゃあーんと直しますわぁ。せやから、またそれで、二人で、仲良く、遊びましょなぁ」


「ふゆっきーも妖怪退治屋なら、妖怪としての野槌の斬りにくさぐらい分かってんだろうに。野槌に見つかったらそれだけでアウト。口だけの野槌の見る定義なんか知ったこっちゃねえが、見られた側は病気になるなんて話もあんだ。40度の熱出して戦えんのー?つうか、下手したら次に祟られんのはふゆっきーか?」


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