美味しい時間
物言いはとても強く俺様な課長らしいのに、そこから伝わってくる気持ちは、
心は、まるで私を包み込むかのように優しいものだった。
身体が痺れたようになってしまう。その後の言葉を発したいのに、口が思う
ように動いてくれない。
『お前を、お前だけを愛してる。それがどのくらいなものなのか、帰ったら
嫌というほどお前の身体に分からせてやるから、覚悟して待ってろよっ』
今度は身体中が熱くなる。きっと私の顔は真っ赤になってるだろう……。
それを人に見られたくなくて俯く。
「な、何言ってるんですかっ。勝手なこと言わないで……下さい」
他の人には聞こえないくらい小さな声でそう言うと、課長はおもしろそうに
笑った。
『よく聞こえないなぁ~』
完璧に遊ばれてるな、私……。
こうなった課長に何を言っても無駄なのを知っている私は、相手にするのを
やめて一息つく。そして、なんとか気持ちを仕事モードに切り替えた。