美味しい時間
その顔を見て、寺澤が面白そうに笑った。
「関係無い……こともないんですけど。俺、藤野に告白しましたから」
私の顔を見つめていた課長が、マジかよと言うような顔で寺澤を睨みつける。
しかし寺澤は怯むこともなく、その勢いは止まらない。
「課長と付き合ってることは知ってます。でも今、微妙みたいですよね。
藤野苦しんでますよ。俺なら藤野のこと……」
「やめてっ!!」
たまらず、大声を出してしまった。
その声に驚いて、2人同時にこっちを向く。二人の顔を見て、我に返る。
「あ……。ごめん、寺澤くん。今日はありがとう」
「俺こそ、なんかごめん。でもこれだけは言わせて。俺、藤野のこと本気
だから。それと課長。東堂課長は上司ですが、この件に関してはライバル
ですので。じゃあな藤野、おやすみ」
言いたいことを全部言って、寺澤は帰っていった。