美味しい時間
「んっ……」
今日のキスは、いつにも増して優しく丁寧だ。
唇は重ねたまま私の髪を撫で、ゆっくりと床に押し倒す。
すでにスイッチが入ってしまっている身体は火照り、このあとを求めるように
両手を課長の首に回した。
「やっぱエロいじゃん。まだ真っ昼間だぞ」
最上級の意地悪な顔をして微笑む。
「それを慶太郎さんが言う?」
私をこんな風にしちゃうのは、慶太郎さんだけ……。
それを分かっててそんなこと言うなんて、やっぱり慶太郎さんは意地悪だ。
「明日は、課のみんながお別れ会を開いてくれて何時に帰れるか分からないし、
百花を抱くの、今晩だけでは足りないと思ってたんだよな」
私の服を脱がしながら、甘いキスを何度も落とす。
身体は熱くなり、指先が掠めるだけで艶かしい声が漏れてしまう。
「荷物整理、間に合うかなぁ……」
課長の、そう冗談っぽく言う言葉を遠くに感じながら、何度となく、身も心も
溶かされていった。