美味しい時間

私を食べる? 食べるって……。
そ、それは、どういうことですか?

『何一人で考えてんの。百花の全部をもらうってこと』

私の全部……。
一気に顔が沸騰して、蒸気が出てるんじゃないかというくらい真っ赤になる。
そんなやらしいこと、何普通に言ってるんだか……。

「わ、私なんか食べたって、お、お、美味しくないですよぉ~」

『それは食べれば分かるし。と言うか美味いに決まってる』

その自信、どこから来るんですか?
私を美味しいとか言わないで欲しいよ……。恥ずかしい……。

「私より美味しい晩ご飯作るから、それで我慢して下さい」

小さな声でボソボソそう言うと、携帯の向こうから盛大な笑い声が聞こえてきた。

『俺に張り合った罰だな。楽しみにしてる』

「晩ご飯を? それとも私を?」

『はははっ。両方』

また負けた……。私の考えが浅はかでした。



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