美味しい時間
泊まってく……って、そんな簡単に言ってるけど、私の気持ちはどうなるのっ!なんて、私の気持ちや意見なんて聞いてもらえないよね。
はぁ……、また先手打たれた気分。
「それは決定事項ですね?」
腕組みをして、コクンと大きく頷く。
やっぱり……。聞いた私がバカでした。
「百花の着替えも、俺の家に持っていかないとな」
「な、なんでですかっ?」
思わず声が大きくなる。
「休みの日の前とか、俺の家に泊まればいいだろ」
相変わらず、勝手極まり無い。
「多くの時間を、お前と一緒に過ごしたいんだ」
首筋に唇を当て、強く吸った。
「痛っ。何してるんですか……」
「ん? 別になにも」
首をひねって課長を見てみれば、意地悪な顔で笑っている。
絶対に何かしたよね……。
「もうっ。慶太郎さん、これどけて下さいっ」
ギュッと腕を抓って、課長を身体から離した。