“運命の赤い糸”
その時、“手術中”の赤いランプが消えて、中から医師が出てきた。

ナオの両親、俺、トモヤは医師に駆け寄った。


「先生っ‥娘はっ‥」


母親が心配そうに問いかけた。

医師の表情は‥暗かった。


「手術は成功しました。後遺症なども残らないと思います。しかし、意識が戻るかどうか‥」


目線を逸らしながら医師は言った。

ナオの両親は、その場に泣き崩れた。

俺も、頭の中が真っ白になった。


意識が‥戻らない?


ナオは動かないってこと?




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