窓際のブラウニー
「真千子さん、最近食事に油ものが多いんじゃない?」
芽生えた愛情は、即座に消え去る。
繋いでいた手の温もりすら苦痛に感じる。
「そうですか。すみません。」
謝るときは、なるべく感情を込めない。
私は間違っていない。
悪くもないのに謝る『私』への配慮だ。
「あの子の健康も考えてちょうだいね」
本当は肉も食べたいんですよ、お義母さん。
ずっと魚ばかりの食事をしている私にこれ以上何を望むんですか?
息子はいくつになっても息子。
かわいい気持ちはわかる。
それでも、我慢の限界はあり、その限界を超えても超えても
私には我慢する道しかないのである。