。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
響輔によって蹴り飛ばされた拳銃はベッドの上に落ち、慌ててそれに手を伸ばそうとしたが、またも響輔の脚がそれを弾き飛ばした。
拳銃は、響輔の脚によってベッドの上を急スピードで滑り、床に落下する。
蹴り挙げた反動で響輔が素早く身を起こし、あたしの手を掴んで、
あたしはあっという間に響輔によってベッドに沈められた。
やや乱暴と言える手付きであたしはベッドに倒され、その力強い腕とあまりの素早いそのスピードに、
「キャ!!」
思わず悲鳴を上げた。
この細腕で、どこにそんな力があるのか不思議だった。
さっきはあたしが上に居たのに、今は反対だ。
響輔があたしの肩を押さえつけながら圧し掛かってくる。
「形勢逆転やな。あんたの細腕であのハジキを扱うのは無理や」
相変わらずの無表情で見下ろされて、背中にぞくりと嫌な汗が流れる。
「離してっ!」
もはや正常な判断を失っていたと言っていい。
殺される―――とは思わなかったけれど、さすがの響輔も怒ったに違いない。
あたしは響輔の下で暴れて、響輔の胸をドンドン叩いた。
「痛っ!落ち着けっ。何もしいひんから!」
響輔がここにきてようやく余裕のない声を発すると、あたしを押さえつけるように両手をベッドに張り付ける。
暴れださないように脚もしっかりとホールドされていた。
「………頼むから…落ち着いてくれや。
何もしいひんから……」
困ったように…あたしを宥めるように眉根を寄せて、響輔がうな垂れるように首を折る。
その表情はさっきまでの余裕がなくて、ひたすらに困ったように視線が泳いでいて、
この男は―――……
本当に何かをするつもりがないのだろう。
そう思った。