。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



響輔が戸惑ったように瞳を揺らして、あたしの手を引き剥がそうとする。


その手を乱暴に押しのけて、響輔の肩に手を置くとそのまま


ぎゅっと響輔に抱きついた。


「……え?…ちょぉ…」


またも響輔が困惑したような声を上げ、あたしは響輔のむき出しの肩や背中の体温を感じ取るかのように手を這わせた。


うなじに指を這わせると、さらりと心地よい髪がしっとりと指に馴染む。






「さっき言った、傷ついてないって言ったの……あれ、嘘。



でもこないだ言ったことはホント。



あたしはあんたが―――…響輔が





好き」






さっき銃口を向けたとき、こいつが最期に見るのがあたしであって欲しいと思った。


生きてるこいつがあたしを見てくれないのは分かりきっていたから、



せめて命の灯火が消える直前にあたしの姿を焼き付けてほしい。







そう思ったんだ。







「一結」






そう、最期にあたしの名前を呟いてほしい。



そう願った。



名前を呼ばれて、どうしようもなく胸が苦しくなった。


悲しかった。




嬉しかった―――





あたしの目から一粒の涙がこぼれた。









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