《完》BLOODMOON～あやかしの花嫁～

荷物を持ってホテルの入口に向かう。


知弥が適当に、部屋をチョイス、選んだ部屋は純和風。

戸惑う私の腕を掴み、スタスタとエレベーターに向かう。
その行動は手馴れたモノ。

チョイスした部屋は３階。
３０１号室。


「洋風の方がよかったか?」


「別に…」


「そうか・・・」

そんな会話を交わしてると、エレベーターが静音を立て、到着。
３０１号室のドアは私たちを待つように少しだけ開いていた。



室内は和風だけど、ソファーがあった。

荷物を床に置いて、知弥はソファーに腰を下ろす。


全く緊張感を感じないいつもの様子。

私も荷物を床に置き、知弥の斜め前のソファーに座った。