先生とシンデレラ
疲れた。

外はもう真っ暗だ。

学校内には生徒はおろか、先生達も数人しかいない。

…独身だからって使われ放題だな…

そう思いながらも、靴を履き替えてポケットから車のキーを出しながらスタスタと歩く。

家に帰って明日の授業の準備をしないと。

ピピッ

手に持っていたキーの真ん中のボタンを長押しして反応した事を確認してから、長年愛用している車に乗り込む。

…いや、正確には乗り込もうとした。

ドアを開けて、助手席に持っていたカバンを置いて、体勢を下に持っていったその時。

「…っ蓮!」

一瞬、動きが止まった。

急いで走ってくる様な革靴の音。

その人物を眉を寄せながら見る。

「…潤」

羅々の決勝戦の相手奥田芽維の担任、そして幼稚園・小・中・高・大学・勤務先まで同じ、幼馴染の岡田潤だった。
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