先生とシンデレラ
先生は私がそう言うと、
「なら、良いけど。」
と言った。

「…」

先生はそれからすぐにパソコンに視線を移して、

「…もう八時だよ。これ以上遅くなると危ないから早く帰りなさい。」

「…はい。」

鞄を持つ手に力が入る。

「ん、気をつけて帰ってね。」

その言葉にコクンと頷くと先生は安心した様に笑って、手をプラプラと振った。

教室から出る直前、ふと後ろを振り返るとすでに、先生は眉間にしわを寄せながらパソコンの作業に戻っていて。

その顔には、やはり疲れが見えていた。
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