蒼穹の誘惑
「あれ?静かだと思ったら、達也寝ているわ」

しんみりとした空気に耐えられず、リビングに視線を移動させれば、ソファーでは、DSを片手に達也が寝息を立てていた。ゲームをしているうちに睡魔に襲われたのだろう。

「あれだけ動きまわればな」

「もうこんな時間ね、さっさと片付けてしまいましょう?」

「あなたが手伝わない方が早く終わる」

「皿洗いくらいできるわよっ!」

みずきはそう言いながらも、高宮から皿を取ろうとして手を滑らせてしまった。


バリーン!


キッチンの床に、見事に皿は砕け散る。

大きな音に達也が起きなかっただろうかと、ヒヤっとするが、達也は相変わらず規則正しい寝息を立て、熟睡中だ。


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