蒼穹の誘惑
自分は高宮に魅かれ始めているのだろうか。

絶対に恋愛対象にはなり得ないと確信していたからこそ、セックスのパートナーとしては最良だと思っていた。

やっぱり昨日の夕食は絶対に断るべきだった。

子供(達也)がいて気が緩んでいた。


(誰かに心を許すなどあってはならないのに……)


高宮と身体の関係を持ち始めて半年経つが、こんな風にみずきの感情が揺れ動いたのは初めてだった。

仕事のストレスを発散するように高宮を押し倒すこともあれば、酔ったままなだれるように身体を重ねることもあった。

みずきは今日まで気の赴くままに高宮とのセックスを楽しんだが、そこに感情などなかった。


(なぜ今更-----?)


後悔をしてももう遅い。

だが、今ならまだ間に合う。

バスタブから上がり、冷たいジャワーを浴び頭を冷やす。

高宮との身体の関係を断ち、自分の感情をいつものようにコントロールするのだ、と自分自身に強く言い聞かせた。



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