蒼穹の誘惑
電話を切った浅野は目を閉じ、2週間前のみずきとの時間を思い返していた。

人を惹きつけて離さないその美貌はまるで女神のよう----

そして引きずり込まれるような強い瞳は浅野の心を捕らえて離さなかった。

一目惚れなんて初めてかもしれない。

声を聞くだけで少年のように胸が高鳴り、触れられた指の感触を思い出すだけで身体の中心が熱を持った。

浅野は頭の中で淫れたみずきの姿を想像する。

真っ白な雪のようにきめ細かい肌。触れるとそれはマシュマロのような弾力がするに違いない。

優美な曲線を描く腰のラインは、触れれば弓のように弾ねるのだろうか。

細く折れそうな首筋は、唇を這わせれば甘い香りが漂いそうだ。

マーメードラインのスカートの中に隠されたすらっとした脚はどんな風に自分に絡みつくのだろう。

もっと早くに電話をしたかった。

だが、若さゆえに、盛りのついた焦っているガキだと思われたくなかった。



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