蒼穹の誘惑


あの時キスをしていたら----

邪魔が入らなければ彼女もその気だったはずだ。

あの大きなビー玉のような瞳が艶っぽく濡れたいた。

欲望に小さく震える唇に触れるだけのキスでも良かった。

いや、彼女に触れてしまえば自分を抑えることなんてできない。その場が三ツ星のレストランだろうと、道端だろうと、彼女に溺れてしまうだろう。


(彼女が欲しい……)


熱を持つ彼の中心が、やはり自分は盛りのついたガキのようだ、と言っているようだ。

それでも浅野は、ビジネスなど関係なく、心の底からあの女神のような美しさを放つみずきを手に入れ支配したいと思った。


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