蒼穹の誘惑
「それが何か?」

「-----っ」

否定して欲しかった。

嘘でもいいから、取り繕って欲しかった。

高宮にとって、自分にはそんな価値すらもないようだ。

心がズキッと痛み、こんな時だというのに、嫌でも気付いてしまう。


自分は目の前のこの男のことが好きなんだと-----


身体だけの関係なら、なんの問題もなかった。

今までのみずきなら、そのまま関係を立ち、切り捨てていた。

ビジネスの世界では、利用し利用されるのは当たり前----

自分だってそうしてきた。


(ミイラ取りがミイラになるとは……)




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