蒼穹の誘惑
「みずきさん―――」
「あ、浅野君!」
ホテルのエントランスで車に乗せてからの浅野の所在は全くわからなかった。てっきりみずきだけが連れ去られたのかと思っていたが、浅野まで一緒だったとは―――
「浅野君、無事だったの?」
「手荒なことをして申し訳ありませんでした」
「―――え?」
「あなたを傷つけるつもりはありませんでした」
「浅野君、もしかしてあなたが?」
浅野は眉根を寄せ、苦しそうにみずきの頬に触れる。
その横で、仁科が浅野に書類を渡した。
「みずきさん、お願いします。あなたを守るためでもあるんです。この書類にサインしてください」
「何が何だか判らないわ。どういう、こと?」
みずきは、戸惑いを隠せない。
「この書類にサインさえすれば、あなたは解放されます。その後は全力で僕が守りますから、今だけは言うことを聞いてください」
浅野の瞳は真剣だ。書類を持つ手は力が入り、白くなっている。
「あ、浅野君!」
ホテルのエントランスで車に乗せてからの浅野の所在は全くわからなかった。てっきりみずきだけが連れ去られたのかと思っていたが、浅野まで一緒だったとは―――
「浅野君、無事だったの?」
「手荒なことをして申し訳ありませんでした」
「―――え?」
「あなたを傷つけるつもりはありませんでした」
「浅野君、もしかしてあなたが?」
浅野は眉根を寄せ、苦しそうにみずきの頬に触れる。
その横で、仁科が浅野に書類を渡した。
「みずきさん、お願いします。あなたを守るためでもあるんです。この書類にサインしてください」
「何が何だか判らないわ。どういう、こと?」
みずきは、戸惑いを隠せない。
「この書類にサインさえすれば、あなたは解放されます。その後は全力で僕が守りますから、今だけは言うことを聞いてください」
浅野の瞳は真剣だ。書類を持つ手は力が入り、白くなっている。