蒼穹の誘惑
キーボードがカタカタ響く音に、ふと目を覚ます。

重い頭を上げ時計を見れば、6時。1時間は寝ていたようだ。


「高宮君……?」

「あぁ、起きられましたか?」

視線をパソコンに向けたまま高宮は返事をする。

もしかして、気をきかせて寝かせてくれたのだろうか?

まさか、この秘書に限って……

「どんなに起こしても起きられないのでそのままにしておきました」

みずきの思考を読むように高宮が答える。

「うそよ!私は基本的に眠りが浅いのよっ!!」

多分あえて起こさないでくれたのだろう。嫌なところで嫌な気をきかせる。

精神的に疲れたところにこういう気働きをされると、どうしていいかわからなくなる。

「どうぞ。胃薬はいりますか?」

水の入ったグラスをみずきの傍に置く。


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