蜜色チェーン―キミと一緒に―


『すみません』って頭を下げると、先輩たちは急に大人しくなって勢いをなくした。
そして、『つまんない女!』って捨て台詞を残してトイレを出て行った。

あの時の先輩ふたりが、今目の前にいる二人組って事?
あれから一年経つのに、まだこんな事やってるんだ……。

呆れたけど、それを顔には出さないように気をつける。


「あの時もやりがいなかったけど、相変わらずつまんないね、あんた」
「……はぁ」


一体なんの言いがかりをつけられてるんだろう。

イヤミを言いたいなら言ってスッキリしてくれればいいのに。
反応までイヤミの種にされても困る。


「あの……私そろそろ資料を持っていかないといけないので、失礼してもよろしいでしょうか」


埒があかなそうだから言ったのに。
どうやら私の言葉は先輩を逆なでしたみたいだった。



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