蜜色チェーン―キミと一緒に―
「どうぞ? 出ていけるなら出ていけば」
「……申し訳ないですが、どいて頂けますか?」
出入口を塞ぐように立って、にやにやしている先輩に言う。
「でも私たちここに用事があるから」
「ここって、資料室にって事ですか?」
「ううん。ここ。資料室の入口に」
「……仕事、やらなくていいんですか?」
「後輩の指導も仕事のうちですから」
「……」
指導……ではないけど、これ以上逆なでしても面倒な事になるだけだから、黙っておく。
通せんぼされるなんて、小学校ぶりかも。
呑気にそんな事を考えてたけど、資料を愛美に頼まれているし、そんなに時間もない。