蜜色チェーン―キミと一緒に―
「――きゃあぁあ!」
「え、違うって俺……っ」
思いきり叫んでしゃがみ込むと、私の肩を叩いた手が離れる。
どうしよう……っ。
やっぱり制服マニアの人かもしれない……!
警察……っ。
ケータイ、どこだっけ……?!
たくさんの事が一気に浮かんで、パニックになっていると、後ろで「ぅぐ……っ!」って苦しそうな声が聞こえた。
何かと思って、恐る恐る振り向くと……。
地面にうつ伏せに倒れている、夕方見た不審者と……それを押さえつけてる拓海くんの姿があった。
「拓海く……」
小さい声で呼んだけど、拓海くんはそれに気づかなかったみたいだった。
不審者の上にまたがって片手をひねりあげている拓海くんが、不審者に言う。