蜜色チェーン―キミと一緒に―
『中三になぐさめられてんの? 俺』
『なぐさめてるんじゃないよ。……ただ、抱き締めてるだけ。
拓海くんが、凍えちゃいそうだから』
『由香の身体も冷たいね』
『だって、寒い中歩いてきたから』
『俺、さっきそこのホテル予約したとこなんだ。
今日は帰りたくないから、ひとりで泊まろうと思って』
大通りの歩道。
そんなところで拓海くんを抱き締めている私を、通行人がチラチラ見ながら過ぎていく。
でも、今日がクリスマスだからか、そこまで変な目では見られなかった。
拓海くんと私は、恋人同士ではないけれど。
どよどよした空からは、白い小さな雪が降り始める。
『シングルだし狭い部屋だけど、ちょっと寄ってく?』
拓海くんの声に、しばらくしてからコクリと頷いた。