蜜色チェーン―キミと一緒に―


こんな事初めてで、驚きながら聞く。
だけど拓海くんは笑って答えた。


『体調は大丈夫だよ。ただのサボり。
明日祝日だから二連休にしたくて』
「サボり……? 何かあったの?」


拓海くんが会社をサボるなんて事、今までなかったのに。
そう思って聞いたけど、拓海くんは聞こえなかったみたいに続ける。


『由香、前、遊園地に行きたいって言ってただろ?
平日なら空いてるんじゃないかと思って』
「けど、仕事が……」
『実はもうチケット取ってあるんだ』
「えっ」
『俺は今日ひとりでも行くけど。
……由香はどうする?』


拓海くんがひとりで行くほど遊園地が好きだなんて聞いた事ない。
だから、これは多分誘導尋問で、私を頷かせようとしてるだけなんだろうけど……。

少し考えた後頷くと、『一時間後に迎えに行くから』って電話が切れた。



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