蜜色チェーン―キミと一緒に―


「ねぇ。私の事、そんなに信用できない?」
「え?」
「私、普段こんなだけど、口は固いし約束は守るよ。
由香、入社してきた時からずっと周りに一線引いてひとりで頑張っててさー……。
ずっと気になってたんだよね」


ふぅってため息交じりに言う愛美。

拓海くんとの事を相談しないのは、愛美を信用していないからじゃない。
ただ単に、社内の人にバレるとまずいからってだけ。

けど、そう説明すれば、私の好きな人が社内にいるって言うようなものだし……。

どう言えばいいのか分からなくて黙っていると、またひとつため息をついた後、愛美が私を見た。


「っていうかね。単刀直入に言わせてもらうけど……見ちゃったんだよね。
金曜日の飲み会の時、由香が沖田さんに抱き締められてるの」
「え……」


瞬間的に、マズイって思って固まった私に、愛美が続ける。



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