タロット☆マジック【完】
私が動揺しても、時間は進んで。
いつの間にか、暗めの部室で欠伸をしていた。
……眠い。
さっきまで、行列だったのに……やっぱり、昼時だからだろうか。
そう言えば、お昼を食べてない……。
カバンから、お姉ちゃんの愛情がこもった弁当を出した。
今日は、自信作らしい。
蓋を開くと、いつもよりマシそうな盛り付けに、おかずたち。
パクパクと口に運んでいると……。
―― ガラガラッ
……来た。
私は、弁当を閉まって前を向いた。
「こんにちはー。占いを――……」
高校生ぐらいを思わせる男。
「何を占いますか?」
少し気分がいいから、ちょっと微笑んで言う。