タロット☆マジック【完】
私の言葉に、雪ちゃんの黒い瞳が、冷たくなる。
「……凜子、殺す。マジで。」
「じょーだんですっ! すみませんでした、姉御!」
雪ちゃんの口元が、ふんわりと笑みを作る。
えっ? 許してくれたの? こんなので?
「……殺す。」
わぁ~~~~っ!!
その笑顔で、そんなこと言わないで!!
「い、今のは、本当に冗談!! ホント、ごめんなさい! すみませんでしたぁーっ!」
クスクスと笑い声がちらほらと聞こえる。
恥ずかしくて、顔が真っ赤に――……
……は、可憐な少女のすることであって。
私は、全く『可憐』とは縁が無いから、勿論……
「笑ってもらえたねぇー。漫才できるかも!」
「バカ凜子……。」