タロット☆マジック【完】
鋭い、野生のような目。
長身で、私なんかは簡単にやられてしまいそうな体格。
低い声で、迫力があって。
それプラス、関西弁だなんて……こ、こわっ!
「あ、れ? どうしたんだろ。耳が腐ったかな? 聞こえないや……。」
とりあえず、とぼけてみる。
「お前の耳の穴を、大きくしたろうか……?」
ひぃーっ!!!
「わ、わぁ! 不思議! すっごい聞こえる! ハッキリ、聞こえちゃう!」
ああ……怖いよ、この人……。
まさに、蛇に睨まれたカエル状態なんですけど……。
でも、私は明るくて気にして無いような声を出した。
「あ、部室まで連行ね!」
「はぁ? 何で、俺がいかなアカンねん。」
ふっふっふ……『はぁ?』は、もう雪ちゃんで慣れてしまっているのだ!