俺が唯一愛した女
『そうか…』
「あ、そうそう。昨日の夜あきチャンね、一瞬だったけど話しかけた時に指が動いたんだよ」
『指が…』
「あきチャンはきっと自分自身の病気と戦ってるんだと思う」
『……。』
「もし、お姉チャンが生きてたらきっと同じ事言うと思うし、何より今あたしに出来る事は話しかけてあげる事だけだから…」
『……。』
「人口呼吸器は様子を見て今日の夕方に取り付けるんだって」
『そうか…』
ミユの言葉に..
俺は何も言えなかった
図書館に行ったあの日以来俺は
何も出来ないなんて最初から決めつけて
何も出来ないんじゃない
何もしようとしなかった
そんな自分自身に無性に腹が立った
「優斗ご飯まだでしょ?」
ミユは俺が手に持つ袋を見て
何も言わず優しく微笑んで…
「先食べて来たら?」
『ミユは?』
「もう食べたよ」
『そっか…』
「じゃああたし、病室戻るから、また、あきチャンの病室に戻って来るでしょ?」
『おう、食べたら戻る』