シンデレラの王子は。

彼氏以外の男子と2人っきりで出掛けたことなんかないっていうのに、アタシはなんでこの誘いを受けたのか、少し後悔。
けれど、アタシが誘いを受けた時の一ノ瀬さんの反応。今でも脳裏に浮かんで、思いだし笑いしてしまう。
大人なのに、ホント可愛いんだから。
「くーみー、アタシ、大丈夫かな?」
「やっぱ、羽海は可愛いなぁ♪さすが、くぅの妹。」
アタシの緊張を解すように冗談混じりの会話をする。
「ふぁいてぃん!!」
「うん、行ってきます。」
「いってらっしゃい」
背中を叩かれ、気合いを込められた。
そして、元気よく青空の下に飛び出して行ったアタシ。
昨日、待ち合わせの場所は海とメールで言われたので、海へ直行だ。
今日は堤防のところで待っていようと思っていた。パンプスが砂まみれになったらショックだからね。
さっき、念入りにとかした髪が風になびいて、まるでシャンプーのCMの女優気分。
髪伸ばしててよかった、なんて思ったりする。
水平線を見つめてボーッと考える。
また、高橋くんにバスケ教えてもらいたいなぁ。アタシがボールをついた時の音、『アタシでも出せるじゃん』なんて思ったけど、高橋くんの音と全然違ったんだよね。

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