シンデレラの王子は。
もしかして、アタシ、愛想尽かされちゃったのかもしれない。
どうしよう。
でも、そんな愛想尽かされるようなことしたかな?
…したかも。
思い当たる節はいくつかある。
その1、水族館に着いた途端に大ハシャギ。
その2、一ノ瀬さんそっちのけで、魚に夢中。
その3、イルカショーに行きたいと言いテンションMAX。
その4、突然手を繋ぎ走り始める。
危機。
もしかして、『俺っている必要あるのかな?1人で楽しめばいいよ。』とか言われちゃうんじゃ…。悲しすぎる。
恥ずかしいとか言ってる場合じゃねぇぞ、羽海!!!
「あのさ」
俯いて目をガッチリと塞ぐしかなかった。そうしたからって何も変わらないけど、防衛本能ってやつ。
「俺、好きなんだけど」
ほらね、アタシ終わっ……えっ!!?
予想していた言葉と違いすぎて、理解不能。
びっくりすぎて首折れるかと思うくらい勢いよく顔上げちゃったし。
「羽海ちゃんは覚えてないって言ってたけど、昔試合帰りとかによく見かけて、
その時から好きだった…のかなぁ、よく解んねぇけど」
うゎっ、俺、チョーハズくね?何、二枚目風に語ってんだよ。
アタシにギリギリ聞こえるくらいの一ノ瀬さんの心の声。