いじわるな後輩くん×ツンデレな先輩

「何か…ついてる?」

「いいやー。」

「じゃあ…」

「笑ってる方がいいよ。」

「えっ?」

「笑いなって」

無理と作り笑顔をしてみせた。

「こ、こうかな?」

「違う」

「え…」


そりゃへたっぴな作り笑顔だもん。そう言われるよね…。


「いつも花沢が校庭を見てる時みたいなの。」


・・・・!


そうか。木内君はあたしの後ろの席だからこそわかるんだ。

雨なのに校庭を見てしまっていること。

話せないと言われてまだ嘘だと思って何も感じられないこと。



目をそらしたくて全然前が見れない。


「…そんなに楽しそうかな。あたし…」

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